2021.11.15
「BLEビーコン」の利用シーンを考える ゴルフ編
BLEとは何か?は前のブログでご説明しましたが、今回はその活用方法のアイデア。
今回のシーンは、みんな大好き「ゴルフ」です。
私もゴルフが大好きなので、いつも自分の仕事とゴルフが紐付かないかアイデアを考える癖がついてしまいました。
もちろん、ルールや規制、マナー、ビジネス化などいろいろな課題の側面はありますが、一旦それは置いておいて、使えるアイデアとして残しておきたいと思います。
先ずはBLEビーコンを取り付ける対象物を軸に課題を整理して考えて行きましょう。
ボール
高いモノだと1個700円ぐらいするゴルフボール。安い100円ぐらいのボールでもロストしたくないのはゴルファー共通の想いですよね。
⇒課題:ラウンド中のボールを早く見つけたい。OBでもボールは失くしたくない。
⇒解決:ボール内部にBLEビーコンを内蔵し、スマートフォンでその距離を表示(Apple社のエアタグがボールに内蔵されているような感じ)
https://www.apple.com/jp/airtag/
■実現性=×
製作 :非常に難しい(小型化・電池消耗・衝撃耐性・耐久性・打感など)
実用 :飛距離、方向、重さ、打感、長期保管などシビアなギアであるのと、スポーツ競技でもあるので、ボールが電子機器扱いになるのは抵抗がある。
実は某ゴルフギアメーカーさんにお話しする機会がありまして、その方曰く、「スポーツ競技は自然体であるべき、ボールを見つけれない、失くすもスポーツ競技の内。デバイスを埋め込むなどもってのほか」という事で、100%否定されました(笑)
クラブ
これこそ高いモノなら何十万、何百万のモノもある世界です。初心者の方に多いのですが、「ラウンド中クラブを置き忘れる」というもの。ほんと良く見かけます。私もたまにやらかします。
ほとんどは、後ろの組の方や巡回スタッフさんに見つけてもらい、返ってくるケースが多いのですが、出来れば、その場で気付き、自ら回収したいですね。
⇒課題:ラウンド中のクラブ置き忘れを防止したい
⇒解決:グリップの穴(クラブのグリップエンドには、ほとんど穴が開いてます)に差し込めるBLEビーコンを制作し、スマートフォンアプリと連携する。一定の距離が離れた場合にアラーム(アラート)をあげて、持ち主に知らせる。番手ごとにIDを振り分ければ、何番のクラブが無いか一目でわかるようにする。終了後のクラブ確認も確実で漏れが無くなるのでトラブル解消にもなるかなと。
■実現性=〇
製作 :最小径の電池駆動で製品設計すれば可能(多少の衝撃耐性は必要ですが、許容範囲は大きいので問題ないかと)
アプリ開発もIDの照合とRSSI値での距離目安のみで設計できそうなので、大きなコストにならない。
実用 :重さ、慣性の部分で多少影響はあると思いますが、特に初心者向けツールとしては、受け入れられると思う。
キャディーバッグ
ここの課題はやはり「盗難」です。キャディーバック盗難=中身もとなるので、ゴルファーとして一番避けたい事象です。
ラウンド中はあまり心配ありませんが、ラウンド後の一瞬の隙や、車両積み込み後の少し離れたタイミング(鍵をせずコンビニに寄るなど)が危険タイミングと言えます。
⇒課題:ちょっとした隙に盗難にあわないよう見張りたい
⇒解決:キャディーバックに既存のBLEビーコン(位置情報型)を取付けて、スマートフォンの範囲から出た場合アラートをあげる。(守備範囲を狭めるためBLEビーコンの送信出力を調整することが必要)
■実現性=◎
製作 :既存のBLEビーコン(位置情報)を利用可能
アプリは受信範囲に存在するかの確認と外れた場合のアラート通知というシンプルなアクションなので、大きなコストにならない。既存のゴルフサービスアプ
リに組込み、連携ができればゴルファーも便利かと思います。
実用 :BLEビーコンの取付は全く問題なし。プレーにも支障を来さないステージなので実用性は高い。
他にも、ラウンドポーチ(貴重品の見張り)・シューズ(圧力センサーによる体重移動計測)など、考えればいろいろ出ていきますね。
皆さんも何か思いついたらご連絡を!実現できるできないも含めてディスカッションしたいですね。
あと、当社では以前プロのトーナメントでのBLEビーコン活用POCを実施したことがあります。ギャラリーサービスの一環としての取り組みですが、またどこかの機会でお話できればと思います。