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2021.11.15

Bluetoothの一種「BLEビーコン」で何ができるのか?

AC&M開発技術で一番の要所「BLEビーコン・BLEセンサー」
どんな場面で、どんな使われ方をするのかを、利用シーンをイメージしてご説明していきたいと思います。

 

今回はその第一弾

「BLEビーコン」とは何かをご説明します。

 

BLEとは?

BLE=Bluetooth Low Energy の略で、Bluetoothの中でも
①低電力で稼働=電池で動かせる
②制限なしの同時接続(受信機1台に対し複数接続できる)
が大きな特徴です。

日常皆さんが、イヤホンやスピーカーで使用する1対1のペアリングを行って接続するBluetooth規格(ClassicBluetooth)とは少々違う類で、互換性はありません。

企業マーケティング、位置情報、センサー情報管理などの業務系でよく使われている技術と思ってください。

 

ビーコンとは?

これは、呼称といっても良いですが、英語でビーコン(Beacon)を調べると=灯台、のろし、かがり火とかが出てきます。誰かに何かを知らせる方法、手法と理解して良いと思います。(ちなみに、iBeaconはApple社の登録商標です)

 

そして、「BLEビーコン」とは?ですが、電池で駆動するBluetooth機器の一種で、多数のBLEビーコンから発信された情報を受信機(ゲートウエイやスマートフォン)が受取って、その情報をモニタリングしたり分析したり活用できるというもの。

という事になります。

 

アナログなシーンを想定して、それをBLEビーコンに置き換えると使い方が理解しやすいと思います。

 

 

『灯台と船の関係に置き換えてみる』

「灯台=BLEビーコン」・「船=受信機(スマートフォン)」としましょう。

「灯台」は光を一定の間隔で発信しています。それを「船」は光を確認できる範囲に入ったとき、「あそこに●●灯台が見えた。なので現在地はこのあたり、方向はこっちだ」と判断する事ができます。
一方的に発せられる「灯台からの“光情報”」を確認した「受け取り側の船(人)」が、位置を把握する事ができるという事ですね。

それを「BLEビーコン」に置き換えた場合、こうなります。

「BLEビーコン」はデジタル信号(IDやセンサー数値)を一定の間隔で発信しています。それを「スマートフォン」は信号が受信できる範囲に入ったとき、「●●ビーコンのIDを受信した。●●ビーコンが近くにある、温度は▲▲だ」と判断する事ができます。

(現実的には、対象とする何か(店舗、自販機、冷蔵庫など)にBLEビーコンが取り付けられているので、対象物=BLEビーコンと定義するのが一般的な使用方法です)

 

・実例)キリンビバレッジ株式会社が運営する「 Tappiness(タピネス)」です。

自販機にBLEビーコンが存在し、それをスマートフォンで受信する事で、近くに自動販売機があるのを知らせたり、ポイント付与したりするサービスです。

https://www.kirin.co.jp/softdrink/tappiness/

 

 

『松明(たいまつ)と火の見やぐらに置き換えてみる』

もうひとつ、「松明=BLEビーコン」・「火の見やぐら=受信機(ゲートウエイ)」を想定しましょう。

「松明」を持った大勢の人が火の光を発して近づいてきます。それを「火の見やぐら」で火の光を確認できる範囲に入ったときに「●●の方向から▲▲ぐらいの人数がやってくる」と判断する事ができます。一方的に発せられる「松明からの“光情報”」を確認した「受け取り側の火の見やぐら(人)」が、人数や方向を把握する事ができます。

それを「BLEビーコン」に置き換えた場合、こうなります。

「BLEビーコン」を持った大勢の人が「ゲートウエイ」に近づいてきたり、滞留しているとしましょう。

「ゲートウエイ」はその多数のID、付加情報(温湿度や体温など)を一斉に受信して、「ゲートウエイの受信範囲に●●人いる、体温の高い人は■■さんだ」と判断する事ができます。

(この場合、対象は人なので、IDナンバー=■■さんと定義することができます。)

 

・実例)病院向けの冷蔵庫温度管理システム(対象は冷蔵庫=モノになります)

https://acandm.jp/works/

冷蔵庫=松明(たいまつ)/火の見やぐら=ゲートウエイの構造で、ゲートウエイの近くにある冷蔵庫温度を一斉にモニタリングできるサービスです。

 

離れた人に何かの情報を知らせるという手段や方法は昔からありますが、現在はその「知らせたい範囲の広さ」をベースに、GPSやWi-Fi、BLEビーコンやRFIDといった様々な技術が選択されて使われています。

BLEビーコン製品はBluetooth電波強度Class 2のものが多いことから、その可動範囲は数m~20mが守備範囲になります。

もちろん、ビーコンメーカーのアンテナ設計による通信範囲の異なりや利用場所での反射・吸収の発生があるので、事前に調査、検証を行い、概ね通信範囲を把握することは大切です。

 

どうでしょうか?少しだけ、BLEビーコンとは?がご理解頂けたかと思います。

ブログでは、このようなBLEビーコンの利用シーンや、利用方法をどんどん発信して参りますので、引き続きよろしくお願いします!